
小さい頃は全く活字を読みませんでした。
本がなかったわけではなく、むしろ本棚には物語や小説が沢山あった方。
でも私が好んで手に取っていたのは、図鑑や画集そして写真集でした。
本棚には『海』と『宇宙』の図鑑、『ロートレック』や『ピカソ』『ルノアール』などの画集、そして押入れにはうず高く積み上げられた薄っぺらい写真雑誌。パンダ・ライオン・ゴリラなどの動物や鳥の姿が惜しみなく掲載されていた。
共通するのは活字の様に頭を使って理解するのではなく、視覚から感じる美しさとか色彩に囲まれた環境だったという事か?
大人になった現在でも幼少期の読書環境は自分の中での定番となっているのだと、しみじみ思います。
海も宇宙も好きだし、ロートレックの絵画も好き。
『海』の最終ページにはシロナガスクジラが横たわっていたのを何十年経っても鮮明に覚えているのは不思議です。
写真や色鮮やかなモノに心惹かれるのは、昔々に刻まれた記憶から来ているのだと思います。
活字を読む様になったのは高校3年生の辺り。
遅い読書デビュー。
本の面白さに気付いてからはいつも何かしら読んでいます。
でも、やっぱり本も「装丁買い」をしているな。
モノを買う時もあまり説明分を読まず写真で決めている様な気がします。
もう少し早くから活字を読んでいれば文章も上手くなっていたかな?と少々後悔しているのかも。